家づくりのプロに聞きました!工務店社長にインタビュー

岐阜市にて昭和58年創業の丸永建設さん。今代表を務める永井さんはお父様の事業を受け継ぎ、2代目として会社を取り仕切っています。

スタッフに社長の印象を伺うと「木へのリスペクトが人一倍熱い!」と返ってきました。

木の優しさを生かした家づくり

「木は十人十色、いや十木十色ですかね、一本一本全く違います。同じ品種でも顔だったり、強度、性質、すべて異なり、鉄など工業製品にはない魅力があります。更に肌触りだったり、香りなど五感に触れる優しさを持っている。その性質や優しさを生かした家づくりをしたいという思いがあり、作り手である私たちがその良さをどう表現するかに面白みを感じるのです。」

木に対する思い入れ深さの源は幼少期にあるようです。

「会社設立前、父は他社で現場監督として働いていました。とにかく現場の好きな父で、休みになると私をその場に連れていき、木の違いや家づくりについて色々話してくれました。その時の誇らしげに語る父の姿が今でも焼き付いています。」 

現場では端材で遊ぶのが好きで、無意識のうちに木を体感し成長された永井さん。

お父様と同じことを今、永井さんが息子さんにされているそうです。ほほえましいですね。

先人の古き良きものを継承する

古民家再生で新たな価値を吹き込んで

丸永さんが特に力を注いでいるのが古い家屋をリノベーションする古民家再生事業。そこに感じる魅力とは?

「古民家再生の良さは、腕ある職人が建て先人が守ってきた家屋を、現代の空気を取り入れつつ手入れし、次の人が継承するということ。今の仕事をはじめて、何かを守り継承するということの良さにだんだんと惹かれ、好きになっていきました。それは父が情熱を注いだ事業を受け継いだ自分と重なる部分もあります。家族と家屋の継承を、再生という形で私たちがお手伝いできればと思っています。」

古民家再生は家の「健康診断」からスタートし、耐震強化や断熱性を高めます。そして新しいご家族に合わせた間取りを考え、今では希少な価値ある素材をどう生かして残すかをプランニングします。

隠れていた立派な梁を出し、吹き抜けにした玄関。ダイナミックで広がりを感じる空間となりました。古民家再生の醍醐味です。

以前のキッチンと応接間の仕切り壁を取り払いLDKに。ここでも圧巻の太い梁がお目見えです。長い掘りごたつや薪ストーブを設置し、家族みんながくつろげるスペースに変身。


少数精鋭で一丸となっての家づくり

お客様の笑顔を作れる社員が私の幸せ

古民家再生は、どこの工務店でもできることではなく、古い日本家屋への知識や伝統工法の技術が必要であり、熟練の大工がいなければ成せないことです。

丸永さんには大工を始め専属の技術者が揃っており、それは他社ではまれなことです。永井さんもそれが会社の強みだとおっしゃいます。

 

「いい家づくりをするためには、社員一人一人を信頼し、仕事を任せることが大事だと思っています。

例えば図面では表現しにくい事細かな部分ってありますよね。手摺りの位置とか暮らし始めてからふと気が付くことです。そういうことは社員さんの判断に任せています。どうするのがベストか、お客様の立場で自ら考え家づくりに反映させる。それが使い心地、住み心地のよさとなり、お客様の笑顔へとつながります。お客様の笑顔は、最終的に社員の笑顔とやりがいに還元されるのです。

 

“みんなが毎日笑顔になる住まいづくり” は会社のスローガンでもあります。お客さんだけでなく、社員もパートナーの協力会社さんも関わる人すべてが笑顔で仕事できることが私の願いです。

そして、自ら行動し信頼のおける社員さんがいることは、会社の強みでもあり、私の幸せでもあります。これに尽きます。」

 

左)丸永さんの恒例行事である年始の書初め。社員全員の書初めが事務所に貼ってあり、来社されたお客さんに時々突っ込まれるそうですが(笑)、それぞれの志をもとに日々仕事に取り組まれています。

右)定期的に発行している機関誌“Good & New”はお客さんとの繋がりを深めるツール。


若い世代への新しい住宅もスタート

お客様に寄り添う家づくりを

丸永さんでは新たな取り組みとして、20代後半から30代半ばをターゲットにした、 暮らしやすいデザイナーズ住宅 ”SIMPLE NOTE” を始めました。無駄を省き、デザイン、コスト、暮らしやすさを重視した、専門の設計士とつくる家づくりです。ここでも人との繋がりを大切にする、丸永さんの強みが生かされています。

お話を聞きながら家づくりを進めていくのですが、若い方は経験が浅く、加えてあふれる情報に惑わされ迷いが多いです。そこをどうサポートできるかが重要です。

当社では、お客様に寄り添い、対話を通して潜在意識を引き出す力を、プランナーをはじめとする社員全員が持ち得ています。また希望の方には、今人気の無垢材を取り入れることも提案しており、使用する材種など木への知識が深い当社ならではの提言をしています。

 

その2点に価値を感じ、遠方でもわざわざうちを訪ねてきてくれる方があるのだと思っています。」

“良い家づくり”は社員の心から

最後に永井さんは「すべては社員さん」という言葉をおっしゃいました。

人の心無くして、いい家は建ちません。心ある社員があってこその家づくり、それが丸永さんなのだと印象深く残りました。


会社DATA—

社名/丸永建設株式会社

電話番号/058-233-0200

会社所在地/岐阜市旦島5丁目12番11号

施工対応エリア/岐阜市・岐南町・羽島市 各務原市 大垣市・瑞穂市・安八郡 本巣市・北方町 大野町・池田町・垂井町 関市 他

施工が始まったら、施主さんにSNSで毎日進行状況を報告します。週末しか現場に来れない施主さんも多く、この場でちょっとした確認や希望も聞いているのだそう。安心と信頼に繋がっていますね


丸永建設スタッフのみなさん